エクステリアさくらの職人をやっている、鈴木(仮名)だ。
秋晴れが続いて、カラッとして、俺たちみてぇな外で働く人間にとっては、一番仕事がしやすい季節だ。 あんたも、庭に出て「ここの地面、どうにかしねぇとな」なんて、駐車場のコンクSリートを眺めたりしてねぇか?
「コンクリートなんて、セメントと砂利を水でこねて、流しときゃ固まるんだろ?」 そんな風に、甘く見てる奴が多すぎる。
冗談じゃねぇ。 いいか、駐車場やアプローチの「コンクリート」ってのはな、その職人の腕が、寸分の狂いもなく、全部バレちまう、一番怖ぇ場所なんだよ。 今日は、その「たかがコンクリ」に、俺たちがどれだけの魂を込めているか、その理由を教えてやる。
なぜ、"ただの灰色"に、そこまでこだわるのか?
あんたは、そのコンクリの上を、毎日、歩く。 そして、時には1トンだの2トンだのっていう、鉄の塊(車)を、何十年も乗せ続けるんだ。 雨の日も、雪の日も、カンカン照りの夏の日もだ。
俺たちが、もし、ここで手を抜いたら、どうなる? 一年も経たねぇうちに、みすぼらしいヒビが入り、 雨が降るたびに、いつまでも水が引かねぇ「水たまり」ができ、 そのヒビから、しぶとい雑草が「こんにちは」してくる。 そんなストレスだらけの庭になるんだ。
そんなもんは、俺たちの「仕事」とは呼べねぇ。
あんたが見てねぇ「地面の下」が、すべてを決める
あんたが見てる、あのツルッとした灰色の表面。ありゃあ、全体の仕事の、ほんの上っ面だ。 本当の戦いは、コンクリを流す、ずっと前から始まってる。
-
① 基礎(下地)を、"締める" まず、コンクリを流す場所の土を、深く掘る。そこに、「砕石(さいせき)」っていう細かく砕いた石を敷き詰めて、「転圧機(てんあつき)」っていう機械で、これでもかってくらい、ガッシャンガッシャンと締め固めていくんだ。 この、固くて頑丈な「土台」があるからこそ、その上のコンクリが、何トンの重さにも耐えられる。ここをケチる奴の仕事は、必ず、数年後に「沈む」。
-
② 骨組み(ワイヤーメッシュ)を、"仕込む" その土台の上に、鉄筋でできた網、「ワイヤーメッシュ」をきっちり敷き詰める。これが、コンクリの「骨」になるんだ。この骨が入ってねぇコンクリは、ただの「もろいせんべい」だ。車が乗った瞬間に、バキッと割れても文句は言えねぇ。
そして、「1%の勾配」に、魂を込める
これが、一番、職人の腕が出るところだ。 あんたの家の駐車場、よーく見てみろ。雨が降った後、水たまりができてねぇか? もし、できてるとしたら、そいつは、プロの仕事とは言えねぇな。
俺たちは、コンクリを流す時、**見た目じゃわからねぇ、ほんのわずかな「傾斜(勾配)」**を、計算してつけているんだ。 1%か、2%か。道路の排水溝に向かって、水が自然に、そして静かに流れていくための、「見えない水の道」を、コテ一本で、創り出していく。
平らに見えて、実は平らじゃねぇ。 これこそが、あんたの庭を、何十年もジメジメさせねぇための、俺たちの技であり、意地だ。
俺たちが、ここ所沢で請け負うエクステリア工事は、全部がそうだ。 派手なデザインもいいだろう。だがな、本当に大事なのは、こういう、普段は見えねぇ、地味な仕事の積み重ねだ。
あんたの家のコンクリは、ちゃんと、いい顔をしてるか? 水たまりができてねぇか? もし、そんなことで悩んでるなら、それはもう、俺たちの出番ってことだ。


