魔法が解けた朝に。-ハロウィンの"あとしまつ"と、十一月の静かなはじまり-

エクステリアさくらで、皆様のささやかなお手伝いをしております、木村(仮名)でございます。

十一月一日。 昨夜の、街中が魔法にかかったような賑わいが嘘のように、事務所の窓から見える景色は、いつもの静かな朝に戻っております。 ハロウィンのために飾られていたオレンジ色のカボチャたちも、少しずつ姿を消し始め、街全体が、ふぅっと一息ついているようでございますね。

皆様のお庭も、昨夜はきっと、お子様たちの歓声や、訪れるゲストたちの笑顔で、一年で一番、賑やかな夜だったのではないでしょうか。 ブログ担当の佐藤(仮名)さんも、「最高の夜でした!」と、朝から興奮冷めやらぬ様子でございました(笑)。


楽しかった魔法を、そっと宝箱へ

そして、魔法が解けた朝。 わたくしは、この「あとしまつ」の時間もまた、とても大切なひとときなのではないか、と感じるのでございます。

飾り付けたカボチャのランタンや、おばけのガーランドを、一つひとつ丁寧に取り外していく。 それは、ただのお片付けではございません。 楽しかった昨夜の思い出に、「ありがとう」と感謝を伝え、また来年、再び出会える日まで、そっと宝箱にしまうような、ささやかですが、とても尊い時間ではないでしょうか。

その時、どうか思い出していただけますと幸いです。 わたくしどもの職人、鈴木(仮名)が、以前、口を酸っぱくして申しておりましたこと(10月3日の記事)。 壁に打ち付けた釘を無理に引き抜いたり、木に食い込んだ針金をそのままにしたりなさらないでくださいませ。 皆様の大切なお住まいや、共に生きる木々を傷つけることなく、優しく、丁寧に。


「何もない」ことの、美しさ

飾り付けがすべて片付けられた後のお庭。 そこには、少しだけ寂しいような、それでいて、どこか清々しいような、静かな美しさが戻ってまいります。

プランナーの高橋(仮名)が、以前「余白のデザイン(10月30日の記事)」についてお話ししておりましたが、まさに、その「何もない」ことの美しさが際立つ瞬間でございます。 計算された配置の植栽、美しい曲線を描くアプローチ、質の高い素材で仕上げられた壁…。 季節の飾りがなくなった時、そのお庭の「骨格」そのものの美しさが、改めて、静かに語りかけてくるのでございます。


そして、冬支度のはじまり

十一月。秋も深まり、いよいよ冬の気配が近づいてまいります。 お庭もまた、次の季節を迎えるための、新しい支度を始める頃でございます。

寒さに弱い草花を、軒下へと移動させてあげたり。 冬の寒風から庭木を守るための、「冬囲い」の準備を始めたり。 わたくしどもが、ここ所沢で手掛けるエクステリア工事も、こうした厳しい季節の変化に、何十年と耐えうるための、「本物の土台」づくりを、何よりも大切にしております。


魔法のような一夜が明け、また、いつもの日常が始まります。 しかし、その日常の中にある、ささやかな季節の移ろいに、そっと心を寄せること。 それこそが、何にも代えがたい、豊かな暮らしそのものなのかもしれません。

わたくしは、事務所の窓辺で、静かに色づき始めた街路樹を眺めながら、そんなことを、考えておりました。

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