昼と夜が、そっと寄り添う季節に。-秋分の日に想う、お庭の"光と影"のデザイン-

エクステリアさくらで、お客様の暮らしをデザインさせていただいております、高橋(仮名)でございます。

秋の三連休、皆様は、いかがお過ごしでしょうか。 もうすぐ、昼と夜の長さがほぼ同じになる「秋分の日」を迎えます。 太陽の陽と、月の陰。活動の時間と、静寂の時間。その二つが、一年で最も美しく、穏やかに寄り添う季節でございますね。

わたくしは、この季節になると、いつも思うことがございます。 本当に心地よいお庭とは、この秋分の日の空のように、**「光」と「影」**が、完璧なバランスで存在している場所なのではないか、と。

今日は、そんな、お庭における「光と影」のデザインについて、お話しさせてくださいませ。


「影」という名の、心安らぐ贈り物

多くの方は、お庭に「太陽の光がさんさんと降り注ぐ、明るい場所」を求められます。もちろん、その明るさは、何物にも代えがたい豊かさでございます。

しかし、わたくしたちは、それと同じくらい**「影」**の存在を大切に、デザインをいたします。

例えば、一本のシンボルツリーが落とす、優しい木陰。 夏の強い日差しを遮り、涼しい風を運んでくれるだけでなく、木々の葉を透かして落ちる「木漏れ日」は、心を穏やかにしてくれる、自然の芸術でございます。

あるいは、ウッドデッキの上に設えたパーゴラが作り出す、リズミカルな縞模様の影。 それは、単なる日よけではございません。空間に奥行きと落ち着きを与え、そこに座る人を、優しく包み込んでくれる、特別な居場所の“しるし”となるのです。

影があるからこそ、光の美しさが際立つ。 影があるからこそ、人は、心から安らぐことができる。 わたくしたちは、お庭に、そんな心安らぐ「影」という名の贈り物を、ご用意したいと願っております。


「光」という名の、暮らしを導く道しるべ

一方で、「光」は、ただ明るさをもたらすだけのものではございません。 その動きを読み解き、デザインに活かすことで、暮らしを豊かに導く「道しるべ」となります。

  • 朝の光は、一日の始まりを告げる場所に 朝の柔らかな光が、キッチンに面したテラスを照らし出すように設計すれば、そこで飲む一杯のコーヒーは、格別なものになるでしょう。

  • 午後の光は、安らぎの風景を切り取る場所に 西に傾いた陽の光が、リビングの窓から見える、モミジの葉を黄金色に染め上げる。そんな一瞬の風景を計算して木を植えることで、お庭は、季節の移ろいを知らせてくれる、一枚の絵画となります。

  • 夜の光は、新しい物語を紡ぎ出す場所に そして、夜。 わたくしたちがご提案するガーデンライティングは、昼間の太陽の代わりにお庭全体を煌々と照らすものではございません。 闇の美しさを尊重しながら、照らすべきもの(例えば、壁の質感や、木の幹の肌合い)だけを、そっと、ドラマチックに照らし出す。 そうすることで、夜のお庭は、昼間とは全く違う、静かで、幻想的な、もう一つの顔を見せてくれるのです。


お庭づくりとは、光と影のバランスを、丁寧に、そして美しく整えていく作業に他なりません。 それは、活動の時間と、休息の時間のバランスを整え、日々の暮らしを豊かにしていくことと、どこか似ているような気がいたします。

この美しい連休、皆様も、ご自宅のお庭の光と影が、どんな物語を紡いでいるのか、そっと眺めてみてはいかがでしょうか。 その風景を、もっと素敵な物語に変えるお手伝いを、わたくしたちが、いつでもさせていただきます。

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