エクステリアさくらで、お客様の暮らしをデザインさせていただいております、高橋(仮名)でございます。
秋の澄んだ空気が、私たちを優しくお庭へと誘ってくれるような、心地よい季節となりました。 皆様は、ご自宅のお庭を歩かれる時、ご自身がどのような「道」を歩いているか、意識されたことはございますでしょうか。
わたくしたちプランナーが、お庭の設計図を描くとき、最初に考えることの一つが、この**「動線」**…つまり、ご家族が日々、無意識のうちに歩む、暮らしの軌跡でございます。
今日は、この目には見えない「動線」を美しく描くことが、いかに日々の暮らしを豊かにしてくれるか、その物語について、お話しさせてくださいませ。
物語その壱:「おかえりなさい」の動線
ある雨の日の夕方を、想像してみてください。 両手には、スーパーの買い物袋。助手席では、小さなお子様が眠ってしまっている。 そんな時、駐車場から玄関までの道のりが、もし屋根もなく、足元が悪く、そして暗かったとしたら…。 「ただいま」の安堵感は、たちまち憂鬱なため息に変わってしまうかもしれません。
わたくしたちは、まず、この**「おかえりなさいの動線」**が、一年365日、どんな時でも、安全で、快適で、そして心安らぐ道であるようにデザインいたします。
車から降りて、濡れることなく玄関までたどり着けるカーポート。 夜、足元を優しく照らし、安全に導いてくれるアプローチライト。 そして、滑りにくく、歩きやすい素材で仕上げられた玄関までの小道。
それは、ご家族を優しく迎え入れ、「今日も一日、おつかれさまでした」と、無言で語りかける、おもてなしの道筋なのでございます。
物語その弐:「家事らく」の動線
もう一つ、わたくしたちが大切にしているのが、日々の家事を、少しでも楽にするための動線です。
例えば、キッチンや洗面所から、洗濯物を干すテラスまでの道のり。 あるいは、溜まったゴミを、収集場所まで運ぶための道のり。
こうした日々の繰り返しの動作が、少しでも短く、スムーズになるように。 勝手口の先に、ゴミを一時的に置ける屋根付きのストックスペースを設けたり、洗濯物を干すテラス囲いのすぐそばに、ガーデニングで使う立水栓を計画したり。
こうした小さな工夫の積み重ねが、暮らしの中に、貴重な「時間のゆとり」と「心のゆとり」を生み出してくれるのだと、わたくしは信じております。
物語その参:「心やすらぐ」の動線
そして最後に、効率や便利さだけではない、心を豊かにするための動線がございます。
それは、リビングの窓から、ふとお庭の木陰にあるベンチまで、思わず歩いて行きたくなるような、少しだけ回り道になった、緩やかな曲線を描く小道かもしれません。 それは、お子様が、ウッドデッキから芝生の上まで、裸足のまま、駆け下りていくための、優しい道のりかもしれません。
美しいエクステリアとは、ただ美しい「物」が配置されているだけではございません。 その「物」と「物」の間にある、人が歩む空間こそが美しく、心地よくデザインされていてこそ、お庭は、ご家族にとって、心から安らげる場所になるのでございます。
わたくしたちプランナーの仕事は、お客様の日々の暮らしの物語を、丁寧にお聞きし、それを、美しく、そして滞りのない「動線」という名の地図に描き起こしていくことでございます。
あなたの暮らしの軌跡を、もっと素敵な物語に変えるお手伝いを、ぜひ、わたくしたちにお任せくださいませ。