エクステリアさくらの職人をやっている、鈴木(仮名)だ。
あれだけやかましかった蝉の声も、いつの間にか涼しい虫の音に変わってきた。夏も、もうすぐ終わりだな。 人間も、ひと夏を越すと、なんだかどっと疲れるもんだろう。家や庭も、そいつは同じなんだ。
強い日差しを毎日浴びて、ゲリラ豪雨に打たれて、時には台風の強い風に耐えて…。あんたの家の庭や外構は、あんたが思っている以上に、この夏、ずっと頑張ってきたんだぜ。
そして、頑張ったやつは、必ず「疲れたよ」って小さなサインを出しているもんだ。 今日は、大きな故障になる前に気づいてやりてぇ、そんなお庭の"お疲れサイン"の見つけ方を、あんたにだけこっそり教えてやろうと思う。
鈴木流・お庭の健康診断リスト
難しい道具はいらねぇ。必要なのは、あんたの「目」と「耳」、そして、ほんの少しの「気遣い」だ。
-
ウッドデッキの声に、耳を澄ませ。 夏の強い日差しを浴び続けたウッドデッキの表面を、手でそっと撫でてみろ。なんだかカサカサしてねぇか?小さなささくれが、チクッと指に刺さらねぇか? それは、ウッドデッキが**「喉が渇いたよ、油分が足りないよ」**って言ってるサインだ。放っておくと、ひび割れや腐食の原因になる。本格的な秋が来る前に、保護用のオイルや塗料を塗り直してやるだけで、こいつの寿命はぐっと延びるんだ。
-
カーポートの声に、耳を澄ませ。 この夏も、何度か強い風が吹いただろう。あんたの愛車を守ってくれたカーポートの屋根パネル、下から見上げてみろ。留めているネジが、ほんの少しだけ緩んで、パネルがカタカタと小さな音を立ててやしねぇか? 今は小さな音でも、本格的な台風シーズンが来れば、その小さな緩みが大きな被害に繋がることもある。それは、カーポートが**「ちょっとだけ、締め直してくれ」**って言ってるサインだ。
-
植木の声に、耳を澄ませ。 夏の間に、太陽の光をたっぷり浴びて、木の枝や葉っぱは、そりゃあ元気に伸びただろう。だがな、伸び放題になった枝葉は、風通しを悪くして、病気や害虫の住処になる。 もし、葉っぱが込み合って、向こう側が見えなくなっていたら、それは**「息苦しいよ、少し散髪してくれ」**っていうサインだ。不要な枝を剪定して、風の通り道を作ってやるんだ。
どうだったかな。 あんたの家の庭も、何か小さな声をあげてはいなかったか?
どんなに頑丈に作られたものでも、手入れをしなけりゃ、いつかは壊れる。 大きな故障になってから慌てて直すんじゃ、金も時間も余計にかかるんだ。
そうなる前に、時々でいい。あんたの家の周りをぐるりと見回して、その声なき声に、耳を澄ませてやってくれ。
「なんだか、いつもと違うな」 「これって、大丈夫なのか?」 もし、そんな風に感じたら、それは俺たちプロを呼ぶサインだ。 手遅れになる前に、あんたん家の庭の“主治医”として、すぐに駆けつけてやるからよ。