お庭の「色」が、心の"体温"を決めている。-プランナーが語る、エクステリアの色彩心理学-

エクステリアさくらで、お客様の暮らしをデザインさせていただいております、高橋(仮名)でございます。

賑やかだった連休が明け、いつもの日常が戻ってきた朝。皆様、いかがお過ごしでしょうか。 窓から差し込む光も、空の青さも、木々の葉の色も、真夏とは少しずつその表情を変え、秋の深まりを感じさせます。

わたくしたちは、お客様とお庭のプランをお話しする時、デザインや素材だけでなく、この**「色」**について、非常に多くの時間をかけて、ご一緒に考えさせていただきます。 なぜなら、お庭の「色」は、ただ美しい景色を作るだけでなく、そこに住まうご家族の「心の体温」を、一年を通して、そっと健やかに保ってくれる、大切な力を持っているからでございます。


その壱:「安心感」という名の、アースカラー。(茶・ベージュ・緑)

わたくしたちが、ウッドデッキや木目調のフェンス、レンガや枕木といった、茶色ベージュ系の色合いを、お庭に多用するのには、理由がございます。 それは、木や土、石といった「自然」を連想させるこれらの色(アースカラー)が、人の心に、本能的な安らぎ安心感を与えてくれるからなのです。

リビングから一歩外に出た時、目に入る景色が、こうした温かみのある色で統一されていると、心は無意識のうちにリラックスしていきます。 そして、植栽の「緑」。生命力の色である緑は、目の疲れを癒やし、心を穏やかにしてくれます。わたくしたちは、このアースカラーと緑のバランスこそが、心安らぐお庭の「基本の温度」だと考えております。


その弐:「上質さ」という名の、無彩色。(白・グレー・黒)

一方で、お住まい全体を、洗練された「上質な空間」に仕立て上げるために、無彩色の力は欠かせません。

  • **塗り壁の「白」**は、光を最も美しく反射し、お庭全体を明るく、広く見せてくれる、魔法の色でございます。その純粋な白さを長く保つため、わたくしたちは、雨で汚れを洗い流す高機能な塗料をご提案することも忘れません。

  • **タイルデッキや駐車スペースの「グレー」**は、一見、地味に見えるかもしれません。しかし、このグレーこそが、どんな植栽の鮮やかな緑も、どんな鮮烈な花の赤も、最も美しく引き立ててくれる、最高の「背景色」となるのです。

  • **フェンスや門扉の「黒」**は、空間全体をぐっと引き締め、モダンで格調高い印象を与えます。ただし、使いすぎると圧迫感を与えてしまうため、そのさじ加減こそが、わたくしたたちプランナーの腕の見せどころでございます。


その参:「ときめき」という名の、アクセントカラー。(赤・青・黄)

そして、ベースとなる色が整ったら、最後に、ご家族の「ときめき」のしるしを、そっとプラスいたします。

毎日、手紙が届くのが楽しみになるような、真っ赤なポスト。 「ただいま」と帰ってくるたびに、心惹かれる、鮮やかな青色の玄関ドア。 あるいは、お庭の片隅で、健気に咲き続ける、小さな黄色い花々

これらは、お庭全体から見れば、ほんの小さな面積かもしれません。 しかし、その鮮やかな一点の「差し色」こそが、日々の暮らしの中に、心弾むようなリズムと、ご家族だけの個性を与えてくれるのでございます。


お庭の色彩計画とは、ただ美しい色の組み合わせを選ぶことではございません。 ご家族の心の体温が、一年を通して、いつも健やかで、穏やかで、そして時には、少しだけワクワクするような、心地よい温度であるように。 わたくしたちは、そんな想いを込めて、一つひとつの「色」を、お客様のために処方させていただいているのです。

皆様のお庭は、今、どんな色合いで、皆様の心に語りかけておりますでしょうか。

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