エクステリアさくらで、お客様の暮らしをデザインさせていただいております、高橋(仮名)でございます。
明日は、敬老の日でございますね。 ご家族そろって、おじい様、おばあ様の元を訪れる方も、多くいらっしゃることでしょう。日頃の感謝を伝え、健やかな長寿を願う、とても穏やかで、温かい一日。
そんな日を前にすると、わたくしは、自身の仕事について、深く思いを巡らせることがございます。 わたくしたちが創るお庭は、今、そこに住まうご家族のためだけのものであってはならない、と。 本当に素晴らしいお庭とは、おじい様、おばあ様から、親へ、そしてお孫さんへ。三世代、四世代と、家族の物語を静かに紡いでいける場所なのではないか、と。
今日は、そんな、世代を超えて受け継がれていくお庭を創るために、わたくしたちが大切にしている、いくつかのことについて、お話しさせてください。
一つ、時が経っても色褪せない、「普遍的なデザイン」を。
流行のデザインを取り入れることは、とても刺激的で、楽しいことでございます。 しかし、あまりに奇抜であったり、時代を映しすぎたりするデザインは、10年後、20年後には、少し古びて見えてしまうかもしれません。
わたくしたちが目指すのは、シンプルで、誠実で、そして、その土地の風景や、お住まいの建物と、静かに調和するようなデザインです。それは、一見すると、少し控えめに見えるかもしれません。 しかし、そのような普遍的な美しさこそが、世代を超えて、長く愛され続けるのだと、わたくしは信じております。
二つ、時間と共に「味わい」を増す、本物の素材を。
お庭は、雨風にさらされ、太陽の光を浴び、人が歩き、植物が根を張る、生きた場所でございます。 だからこそ、わたくしたちは、時と共に劣化するのではなく、時間と共に、美しい「味わい」を増していく、本物の素材を選ぶことを、とても大切にしています。
例えば、少しずつ角が取れ、苔がむし、しっとりとした表情に変わっていく天然石のアプローチ。 例えば、ご家族が定期的に塗装を塗り重ね、その歴史が美しい艶となって現れる天然木のウッドデッキ。
わたくしどもの職人、鈴木(仮名)のような者が、確かな技術で施工するからこそ、その素材は10年、20年と、美しく歳を重ねていくのです。それは、ご家族の歴史そのものが、お庭に刻まれていく瞬間でございます。
三つ、家族の変化に寄り添う、「柔軟な空間」を。
そして、これが最も重要なことかもしれません。 ご家族のカタチは、時と共に、少しずつ変わっていきます。
お子様が小さい頃には、思う存分走り回れる芝生の広場だった場所。 お子様が巣立った後は、ご夫婦でゆっくりとティータイムを楽しむテラスになり。 そして、いつかお孫さんが生まれた時には、みんなで野菜を育てる花壇に変わるかもしれない。
わたくしたちは、そんなご家族の変化に、お庭が柔軟に寄り添っていけるように、あらかじめ計画をいたします。 簡単に変えることのできないお庭の「骨格」はしっかりと創り込み、一方で、ご家族自身が、その時々の暮らしに合わせて、自由に手を加えていける「余白」を残しておく。
お庭は、そのご家族にとって、最も素敵な贈り物の一つになり得ると、わたくしは考えております。 おじい様が植えた一本のシンボルツリーの木陰で、いつかお孫さんが、絵本を読む日が来る。
そんな、世代を超えた、温かい物語が生まれる場所。 わたくしたちは、ただお庭を創るのではありません。ご家族の、その先の未来の、幸せな時間の舞台を、心を込めて、デザインさせていただいているのです。
皆様のご家族の物語も、ぜひ、お聞かせくださいませ。